
犬も人間も体重の約60%を水分が占めています。水は栄養素の運搬と老廃物の排出、体温を一定に保つなどの重要な役割があります。体内の保水バランスが崩れると体の機能に異常をきたす恐れがあります。
【一日に必要な水分量】
犬が1日に必要とする水分量の目安は、体重1kgにつき50ml~60ml。つまり、3kgの犬なら1日150ml~180mlの水分が必要ということになります。ただし、これはあくまで目安です。その日の気温や活動量、食事の種類、年齢やストレスなどさまざまな要因で変わってきます。
犬の背中や腰の皮膚をそっとつまみ、放してみましょう。水分補給が適切に行われていれば、皮膚はすぐ元の位置に戻っていきます。元に戻るのに2秒以上かかる場合は脱水症状が疑われます。
【水分補給の方法】
犬が「水を飲みたい」と感じた時に、きれいな水がいつでも飲めるような環境を整えておきましょう。ただし、特にシニア犬は喉の渇きを感じにくいため、飼い主さんの配慮が必要です。愛犬が積極的に水分を取らない場合は、以下のような工夫をしてみましょう。
<フードに水分を加える>
ドライフードを主食にしている場合は、フードを水でふやかしたり、肉や野菜を茹でたゆで汁をかけたりすると良いでしょう。加える水分量が多すぎると消化不良を引き起こすこともあるので、様子を見ながら少しずつ調整する事をおすすめします。
<おやつから水分補給>
トマトやキュウリ、スイカ(種はしっかり除いてください)などの夏野菜や果物をおやつに与える事で水分補給を行うことも出来ます。この場合、おやつで取ったカロリーを主食から抜くことを忘れずに。
市販でも水分補給を掲げたおやつが数多くありますが、保存料や湿潤剤が多く使われている場合もあります。原材料をしっかりと確認してから購入するようにしましょう。

※参考資料
・ペットフーディスト養成講座TEXT BOOK vol.1
・ペットフーディスト養成講座 ホームページ