
犬が生きていくために必要不可欠な栄養素を「5大栄養素」といいます。5大栄養素にはそれぞれの働きがあり、各栄養素について基本的な知識を得ておくことは、愛犬の健康維持に役立ちます。
ここでは、犬に必要な栄養素とその働き、そして不足した時・摂りすぎた時に生じる問題について解説していきたいと思います。
【タンパク質】
犬に必要な栄養素の1つがタンパク質です。毛や皮膚、筋肉、軟骨などを作る原料であり、ホルモンや免疫物質の材料にもなる大切な栄養素で、強く丈夫な体を作るために欠かせません。
タンパク質が不足すると、筋肉量の減少・皮膚や被毛のトラブル・食欲不振・貧血などが引き起こされます。一方、多く摂りすぎると、肥満・腎臓疾患・肝臓疾患などのリスクを高めるため注意が必要とされています。
【脂質】
脂肪は体内でエネルギー源となり、体温維持に役立つ栄養素です。また、脂溶性ビタミンの吸収や食物の嗜好性を高める助けとなるほか、必須脂肪酸の供給源でもあります。
脂質が不足すると、毛の艶がなくなってフケの原因となります。皮膚の乾燥が進んで皮膚炎などの原因になることもあります。人間と同じように、脂質を摂りすぎると肥満につながります。また膵臓や肝臓疾患のリスクが上がることも覚えておきましょう。

参考資料 ・ペットフーディスト養成講座TEXT BOOK vol.1 ・俵森朋子 犬ごはんの教科書