犬のからだと食事 ~犬と健康と野菜~

みなさんは愛犬に野菜をあげているでしょうか?オヤツがわりに与えたり、市販のフードにトッピングとして混ぜたりしている飼い主さんも多いと思います。この記事では犬に野菜を与えるメリットと注意点についてお話しします。


【犬も野菜を食べた方がいい理由】
①食物繊維・ビタミンなどの栄養素の補給
基本的に市販のドックフードは生きるのに必要なエネルギー・栄養素が含まれています。ですが、その子の体質・腸内細菌のバランス・現在かかっている病気等によって、実際により摂取した方がいい栄養素は個々で微妙に異なります。

トッピングやオヤツとして野菜を与えることで、野菜に含まれるビタミン・ミネラル・食物繊維がピンポイントで手軽に摂取できます。

特に、お腹が弱い体質の子は食物繊維のバランスが重要になってきます。食物繊維が豊富な野菜を適切に与えることでお腹の調子がよくなることもあります。

②嗜好性があがる
同じドックフードばかりだと飽きてしまうというワンちゃんもいます。そんなとき野菜を混ぜてあげることで嗜好性があがりよく食べてくれます。

③カロリーが低め
野菜の種類にもよりますが、基本的に野菜はカロリーが低いです。
「ご褒美やトッピングとしてなにか与えたいけど市販のオヤツだと太るのが心配」という場合は野菜を代わりに使ってみましょう。


【犬に野菜を与える際の注意点】
①そのままあげるのはNG
犬は人よりも腸が短いため、野菜の分解は不得意です。一般的に消化吸収は小腸で行われますが、野菜(食物繊維)の消化には時間がかかるため、腸が短い場合は負担がかかってしまいます。「犬の便から食べたニンジンがそのまま出てきた!」という事があるのも、そのためです。
野菜をあげる際には、
・茹でる、チンして柔らかくする
・細かく刻む
・フードプロセッサーなどですりつぶす
などして消化ができやすくなるよう対応してあげましょう。
また、犬は雑食動物とはいえ肉食寄りであるため、野菜の量は食事量の20%以下にとどめるようにしましょう。

②丸飲みに注意!
大きくカットした野菜や果物を丸飲みする誤飲事故はしばしばあります。調理中に落としてしまったり、盗み食いをされたりということもあります。吐きそうで吐けない、食後に苦しそう、泡をふいている…などという場合には、野菜や果物がのどに詰まっている可能性もあります。早急に動物病院を受診しましょう。


参考資料
・辻本元、小山秀一、大草潔、中村篤史、犬の治療ガイド2020、EDUWARDPress,
p100-p103、p105-p106、p125-p128
・一般財団法人 ペットフード協会 ホームページ


 

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